シャンシャン人気に沸く上野動物園の平成29年度の入園者数が,6年ぶりに400万人を超えた中,毎年恒例の「歯と口の健康週間いい歯いきいき上野動物園行事」が,平成30年6月3日(日)に開催されました。都民への口腔保健の向上をアピールする東京都歯科医師会の最大規模の広報活動である本イベントは,今年で52回を迎えることとなりました。
午前9時より西園不忍池前にて,山本秀樹公衆衛生担当理事の司会のもと,山崎一男会長,富田基子東京都歯科衛生士会会長,石川功和東京都歯科技工士会会長,三ツ木浩東京都福祉保健局医療政策部歯科担当課長よりご挨拶をいただきました。山口 学母子保健医療常任委員会委員長の開会の挨拶があり,山本担当理事の統括のもと,西園の2箇所で,いよいよイベントが開催されました。
不忍池前のエリアの「お口の中の健康クイズ」コーナーでは,参加者の皆さんに3問のクイズ(Q1:むし歯にならないために毎日することは何かな? Q2:よく噛んで食べるとむし歯になりにくいのはどうして? Q3:上野動物園で金歯をいれてよく噛めるようになった動物は?)に答えて,協賛各社から提供された口腔衛生グッズがプレゼントされました。また,「歯医者さんの歯科相談/かむ能力の測定」コーナーでは,小学生以上を対象に2色ガムを30回かんで,色の混ざり具合によってかむ能力を判定するもので大人でもなかなか思ったとおりにはかめないことを多くの来場者に自覚してもらいました。
そしてもうひとつのエリア,東園から西園への連絡通路のいそっぷ橋の下では,東京都歯科技工士会の各種の入れ歯と義歯作製までの過程が展示されました。その他「歯医者さんになってみよう」コーナーでは,協賛メーカーの子供サイズ用白衣を着用し,写真撮影をしているお子さんたちの姿はとても可愛く,大好評でした。
また,今年から「SMT(SalivaryMulti Test):多項目・短時間唾液検査システム」コーナーが新たに実施されました。SMT は,協賛のライオン㈱が開発したものです。数ある唾液検査と比較するとSMT の最大の特徴は,「採取」5分,「測定」5分と短い上,「結果」を唾液採取から最短10分後に患者さんにお伝えできるところです。測定された唾液因子6項目(むし歯菌,酸性度,緩衝能,白血球数,タンパク質,アンモニア)は,とても見やすい6角形のレーダーチャートで表示され,結果をもとに担当者の総合的な診断を記載する欄と併せて1枚の用紙(3パターン)に印刷され,患者さんに手渡されます。その日は,唾液検査を受けたい来園者の方が列をつくり担当の先生方は,ブースのテント中で説明と検査に追われ,大変な人気の為,用意した全ての検査キットは,午後のはやいうちに無くなっていました。尚,SMT の詳細につきましては,専用ウェブサイト(http ://lionpro.lionshop.jp/)をご覧頂きたいと思います。
午後になって気温は更に上昇し,真夏並みの日差しの中,都歯附属歯科衛生士専門学校の学生たちによる「お口の健康巡回教室」は,大汗をかきながらも手作りパネルを使いながらお口の健康の大切さを一生懸命に説明する様子に頭の下がる思いでした。さらに東京都歯科衛生士会の「歯の健康・ケア相談コーナー」では,幅広い年齢層の人が相談に訪れていました。ブラッシングなど日頃の口腔ケアの問題点のアドバイスを聞けたと思います。
恩賜上野動物園 入場者28,219名
☆イベント参加者数☆
【東京都歯科医師会】
かむ能力の測定と歯科相談 300名
歯医者さんになって写真撮影 約150組
お口の中の健康クイズ 1,470名
【東京都歯科衛生士会】
歯の健康・ケア相談コーナー 658名
【東京都歯科技工士会】
入れ歯の作り方コーナー 280名